質問

初心者の方から、俳句に関する質問をメールで受け付けお答えするコーナーです。

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中村草田男について　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
中村草田男の俳句鑑賞、意味　　2003/11/19更新　　　　　　　　　　　　
中村草田男の作品に関する著作権について　　　　　　
 中村草田男に関する著書について　　2004/5/28更新　　　　　　　　　　　　
中村草田男の句碑について　　　　　　　　　　　　　　　　　　
千空歳時記について
 季語、歳時記、季重なりについて
 切れ字について
 旧仮名遣いについて
 俳号について　　
 俳句を始めるにあたって　　2004/5/28更新
作句について　　　2004/2/3更新
 萬緑の運営、萬緑誌への投稿要領、萬緑会員とは、同人とは
 俳句の投稿、添削について　　2003/12/17更新
萬緑ホームページの運営、管理人について

中村草田男について

	質問	中村草田男の精神を正しく継承している俳句結社とホームページにありますが、「中村草田男の精神」とはどのようなものですか。また、選句はその精神に添った句を選句されるのでしょうか。
	回答	中村草田男は次のことを言っています。「われわれの俳句作品は現代における伝統韻文としての芸と文学との完全なる一致を所期しなければなりません」芸と文学とは、十七音の定型と季題の制約の中で、しかし自由にいのちをあげて表現してゆこうということです。萬緑の前選者の成田千空は、草田男作品の評の中で、次のことを言っています。「写生を骨法としつつ、近代的なするどい感覚と純粋な表現であり、容易に風化しない作品群である」管理人個人の考えとしては、中村草田男の精神の基盤となっているものは、俳句の対象物に対して、その本質を自分の感性で捕らえ、偽らざる自分をうたいあげる事と解釈しています。その対象とは、時に作者自身であり、時に周囲の人々であり、時に社会であり、時に小さな虫や草花から、山や海や大空と言う自然界であると。
	質問	中村草田男について詳しく教えてください。
	回答	1901年、父・修が領事を務めていた中国の廈門(アモイ)に生まれる。本名・清一郎。1904年、母・ミネと二人で帰国し、松山市に住む。1925年東京帝国大学文学部独逸文学科入学、のち国文科に転科。1933年成蹊高等学校（旧制）教授。1949－67年成蹊大学教授、1969年名誉教授。1929年に高浜虚子の門に入り、東大俳句会に入会して「ホトトギス」投句を始める。句集『長子』（1936）、『火の島』（1939）、『萬緑』（1941）を刊行した後、1946年主宰誌「萬緑」創刊。さらに句集『来し方行方』（1947）、『銀河依然』（1953）、『母郷行』（1956）、『美田』（1967）、『時機』（1980）を刊行。この間、メルヘン集『風船の使者』（1977）により芸術選奨文部大臣賞を受賞した。エッセイ集『魚くふ、飯くふ』（1979）、評釈『蕪村集』（1943；1980）のほか、評釈・入門書・季語選など10余冊の著編書がある。1983年歿。翌年、芸術院賞恩賜賞受賞。『中村草田男全集』全18巻・別巻1（1984-91、みすず書房）がある。 (みすず書房ホームページより）
	質問	港区立青南小学校の卒業生です。このたび、小学校時代のクラスホームページを制作する事になり、大先輩にあたられます、中村草田男さんの御紹介もさせていただく事になりました。そのなかで、貴サイトをリンクさせていただきたいのですが、お許しいただけますでしょうか。
	回答	真面目な趣旨のサイトからリンクをはっていただく事はありがたく思います。よろしくお願い致します。貴グループのホームページが完成した際は、ホームページアドレスを当方までお知らせ下さるようお願い致します。
	質問	「中村草田男」の読み方を、ずっと「なかむらくさたお」と思ってました。ところが、図書館司書をやっている妹の話では、国立情報学研究所や東京都立図書館の人名典拠では「くさだお」らしいのです。表記の違いについて何かご存じでしたら、教えて下さい。
	回答	中村草田男自身「くさたお」と名乗っていましたし、我々萬緑会員も全て「くさたお」と発音しています。人名典拠の方の誤りだと思います。

中村草田男の俳句鑑賞、意味

	質問	中村草田男の「秋の航一大紺円盤の中」の句意とこの句の鑑賞方法を教えてください。
	回答	秋の船の旅、船上から周りを眺めると、水平線に囲まれて一面紺色の海が雄大に見えたという作品です。その海の様子を一大紺円盤という大胆かつ的確な把握と描写をした作品です。草田男は津軽海峡を渡る船上の様子をこの句にしました。俳人虚子は「印度洋を航行して居るときもときどきあたまをもたげて来るのは秋の航一大紺円盤の中という句てあった」と言っています。

	質問	中村草田男の作品「母の日や大きな星がやや下位に」の句意は、「母の日に、夕空をふと見上げると、宵の明星が輝いている、そのやや下の方に、強い光芒を放っている大きな星が位置している」とありますが、この句のどの部分から、作者が見ているのが、金星とそのやや下にある星であると推察できるのか、教えて下さい。また、「父よりも一歩下がった謙虚な母の有り様を象徴している」ともありますが、やはりそのような意識・意図があるのでしょうか。
	回答	ご質問の通り、この句だけでは、何の星を詠んだのかは定かではありません。しかし、母の日は５月初旬から中旬にかけてです。この頃の金星は宵の明星として、日暮れ後の西空にやや高度が低く輝いています。この事から、おそらくこの句に詠まれた星は金星のことではないかと察しがつきます。金星の下の大きな星ではなく、金星そのものを詠んでいると私は解釈しています。父よりも一歩下がった謙虚な母の有り様を象徴しているという事は、そのとおりだと思います。当時の日本の社会、家族の位置関係はそういうものであったでしょう。ただ、子供からすると母親という大きなかけがえのない存在であるという事もこの句は主張していると思います。
	質問	中村草田男の「いまや水着水を辞せざる乙女跳ぶ」という俳句の意味を教えて下さい。
	回答	水着に着替えて、さあ、海かプールで思いきり水泳や水遊びに戯れようとしてはしゃいでいる、屈託の無い元気の良い乙女の姿を表現した作品です。
	質問	中村草田男の「人を訪はずば自己なき男月見草」という俳句の意味を教えて下さい。
	回答	「向日葵の下に饒舌高きかな人を訪わずば自己なき男」という寺山修司が、草田男の「人を訪はずば自己なき男月見草」という作品を引用、当時は盗作などとも騒がれた事で有名な作品ですが、一つの俳句として見た時は、具体的な意味がはっきりとしない句の一つです。言葉通りに解釈するしかありません。人を訪ねなければ、人に頼らなければ、自己がない男、自分が確立できない男だ、という事でしょうか。季語の月見草ですが、そんなある意味精神的に弱い男を象徴しているように思えます。太宰治の「富嶽百景」の有名な一節に「富士には月見草がよく似合ふ」があります。太宰治と言うと、月見草のイメージが重なります。そんな伏線があるのかもしれません。
	質問	中村草田男の「葡萄食ふ一語一語の如くにて」という俳句の読み方と意味を教えて下さい。
	回答	ぶどうくう　いちごいちごの　ごとくにて　と読みます。葡萄はご存知のように房から一粒一粒手でちぎって食します。その様子を、一語一語語り掛けているように、よく噛み締めて食べているという意味です。また、同じ房の葡萄でも、一粒ごとに形や味が微妙に違って、葡萄もまた語り掛けてきているとも思えたのでしょう。
	質問	諸手さし入れ泉にうなづき水握る、という中村草田男の俳句について解説してください。
	回答	文字通り、泉に両手を浸してうなづきながら、泉の水をその手で感じ取っているところですが、この句の動機はこんこんと涌き出る泉を前にして、作者は泉の辺に屈み、両手を泉に浸して、その泉の力を全身全霊で感じ取っているというところにあります。

	質問	「星の空卒業子みな眉たかし」この句の読みと、意味を教えてください。『日本の詩歌　19』（中央公論社／昭和44年発行）ほか、手近な資料には注釈等見当たりませんでした。
	回答	草田男第四句集「来し方行方」の中に、「星の窓卒業子みな肩たかし」（ほしのまど　そつぎょうしみな　かたたかし）と言う句が載っています。星の空ではなく「窓」、眉高しではな「肩」です。句の鑑賞としては、卒業していく子の背は皆高くなったなあというそのままの意味と同時に、皆肩を張って立派になったものだという教師から見た感慨が詠み込まれていると思います。
	質問	「ハマナスや今も沖には未来あり」の内容とこの句が作られた１９３３年の作者の状況、どこにいて何を思っているのかを教えてください
	回答	昭和８年、中村草田男は３２歳、３月に大学を卒業し、４月成蹊学園に旧制七年制高等学校教授として就職しました。８月に虚子に伴われて、北海道「ホトトギス＝俳句結社」大会に参加との記録があります。おそらく、その地での作品だと思います。句の意味は、ハマナスの可憐な赤い花の咲いている浜から沖を見るときらきら輝いていて、そこには、諸問題を抱えた現実社会とは別世界の希望に満ちた未来を感じるという解釈で良いと思います。昭和8年というと、ご存知のように日本の国際聯盟(連盟)脱退の詔書が３月に発せられ、後に戦争へと大きく傾倒していく契機の時代でもあったようです。作者本人の心境は今は知る由もありませんが、おそらく、このような希望や未来という言葉から徐々に離れつつあった時代背景があるのだと思います。
	質問	中村草田男の「空は太初の青さ妻より林檎うく」の鑑賞（意味）について教えて下さい。
	回答	太初とは天地の開けたはじめのこと。句の意味は、そんなまだ汚れのないある晴天の日iに、妻から林檎を振舞われたと、素直にとって良いと思います。その裏には、夫から見た妻への愛情、妻からの愛情を感じ取ることが出来ます。また、太初、林檎と並ぶとアダムとイヴを連想させられます。この句に関する草田男自身の解説がありました。次の内容です。「太初」という語感が強く作用して、楽園におけるアダムとイヴとの姿を彷彿とさせるものがあるとの世評を得た作品。終戦直後、勤先の学校寮に同僚達と雑居していた頃だが、インフレの急昇で法外な価格であったが、実に久振りで見事な真紅な林檎を一個妻の手から掌上に提供された折に、この一句が迸り出た。晴天の下であった。よしいかなる艱難が前途に待ちかまえていようとも、日本の再出発と共に私自身も一家を率いて再出発するのだと強く心中に期せずにはいられなかったのです。
	質問	中村草田男の「勇気こそ地の塩なれや梅真白」の俳句について、意味などいろいろ教えて下さい
	回答	この作品に対して、草田男自身の自句自註（自らの作品に対する解説）があり、以下の通りの内容です。此句の「地の塩」は、勿論、聖書中の「汝等は地の塩なり。塩もし其味を失わば、何を以てこれに塩せん。もはや用なく、外に棄てられて、ひとに踏まれんのみ｝に淵源している。聖書の此一とつづきの文句中では「地の塩」は「信仰者」を指しているのだが、後には－他者によって生成せしめられるものでなくて自ら生成するもの、他者によって価値づけられるものではなくて自らが価値の根元であるもの－の意味に広く用いられる。昭和十九年の春、十三歳と十四歳との頃から手がけた教え児が三十名「学徒」の名に呼ばれるまでに育って、いよい時代の火のルツボの如きものの中へ踊り出ていこうとする、「かどで」に際して、無言裡に書き示したものである。折から、身辺には梅花が、文字通り凛冽と咲き誇っていたのである。
	質問	中村草田男の「冬の水～」始まる俳句の意味と句意を教えてください。
	回答	冬の水一枝の影も欺かず（ふゆのみずいっしのかげもあざむかず）冬の水とは俳句の世界では、一般的に池、沼、堀などにさむざむとたたえられた水を指します。秋の水のように透明に澄み渡ったイメージとは別の意味で、冬の水も透徹した感じがあります。「鏡のようにたたえられた冬の水に、周りの木々がそのまま映っている。木々の一枝、一枝の様子そのままに」という意味です。
	質問	「萬緑の中や吾子の歯生え初むる」と言う俳句の意味を教えてください。
	回答	萬緑という言葉は、王安石の漢詩「萬緑叢中紅一点」が出典です。萬緑とは新緑の別称とも言われていますが、初夏の緑のみではなく、夏の木々の盛んな緑をも指すと言って良いと思います。地上の満ち溢れた生命力を暗示している言葉です。木々の緑の季節に我が子の歯が生えはじめた。緑の生命力と、我が子の未来への期待を詠みこんだ作品です。この句で萬緑という夏の季語が公認されるようになりました。

中村草田男の作品に関する著作権について

	質問	現在編集中の中学生向け書籍に、中村草田男先生の作品を掲載させていただきたいと考えております。先生の許諾をいただきたいのですが、ご連絡先をお教えいただけないでしょうか。
	回答	出版等の著作権については、日本文芸著作権保護同盟が一括して窓口となって管理されています。先ず、日本文芸著作権保護同盟の方にご連絡、お問い合わせ願います。

中村草田男に関する著書について

	質問	中村草田男の句集「大虚鳥」のあとがきに、中村草田男の生前の句集は全部で８巻となっていますが、ある文学事典などをみますと、「火長」という句集を掲載しており、生前９つの句集がでていたことになります。この「火長」という句集について、また、生前の句集の勘定のしかたについて、ご教示ください。
	回答	「火長」は句集としては数えていません。一般的にも句集としては扱われていません。「火長」は、昭和１５年５月河出書房刊の「現代俳句　２　火長」のことです。内容は、句集「長子」「火の島」から１４４句、「火の島」以降の作品５４句の計１９８句を草田男が自選した作品を掲載したものです。
	質問	中村草田男作品集を探しています。とても好きなのですが適当な句集が見つかりませんので現在入手可能な書籍名をお教え頂けないでしょうか。インターネットでは全集のようなものは見つかりましたが手軽に持ち歩けるサイズのものはございませんか。
	回答	私の持っている草田男作品に関する本の中に、文庫本サイズの「中村草田男集」という、草田男の句集から句を抜粋した作品集があります。朝日文庫刊　「現代俳句の世界６　中村草田男集」が正式なタイトルです。他に、中村草田男に関する本は、みすず書房から多く出版されていますので、みすず書房のホームページで検索してみてください。みすず書房ホームページ　http://www.msz.co.jp/
	質問	中村草田男の「自句自注」の出版社、表題を教えてください
	回答	「定本俳句入門」が最も入手しやすいと思います。著者：中村草田男/[著] 出版社：みすず書房 ISBN：4-622-04804-3 発行日：2001年2月、価格：2,000円代表作80句の「自句自解」と、主宰誌『萬緑』の選者・成田千空による解説を併収する。他には、同じくみすず書房の中村草田男全集の一部に掲載されていたり、既に古書扱いになっている本の一部に自句自注が載っているものがあります。

中村草田男の句碑について

	質問	中村草田男の句碑は何処に在りますか
	回答	草田男の句碑は以下の通りです。第一句碑昭和39年8月建立松山市中島一度訪ひ二度訪ふ波やきりぎりす第二句碑昭和52年2月建立東京都港区青南小学校降る雪や明治は遠くなりにけり第三句碑昭和57年2月建立東京都調布市深大寺萬緑の中や吾子の歯生え初むる第四句碑昭和58年8月建立松山市東雲公園夕櫻城の石崖裾濃なる第五句碑昭和60年11月建立深谷市仙元山公園四方の名山姿に出でて練雲雀第六句碑平成3年9月建立立川市立川公園冬の水一枝の影も欺かず第七句碑平成6年5月建立福島県安達町高国寺みちのくの蚯蚓短かし山坂勝ち第八句碑平成7年7月建立長野県豊科町安曇野蜻蛉ゆくうしろ姿の大きさよ第九句碑平成8年3月建立愛媛県松山町中川原田を植ゑるしづかな音へ出でにけり第十句碑平成9年7月建立青森県青森文学館ハマナスや今も沖には未来あり　注　ハマ・ナスはともに王へんの漢字この他に、平成12年12月、四国松山の椿神社に萬緑の中や吾子の歯生え初むるをはじめとして、七作品の句碑玉垣が設置されています。

千空歳時記について

	質問	「千空歳時記」について教えてください。
	回答	文芸団体『青森県文芸協会』と印刷会社『株式会社文芸印刷』のホームページに詳しい紹介が載っています。 http://www.a-bungei.co.jp/110-13-senku.htm 以下、その要旨のみ転載します。「萬緑」前選者・蛇笏賞選考委員、成田千空先生の句集全五冊の作品を網羅した画期的な歳時記です。俳句鑑賞に、句作の参考に、執筆の引用にご活用ください。体裁　Ｂ６判・三三六頁・上製布装・カバー付き定価　三〇〇〇円＋税《お申込方法》 ① 電話・ＦＡＸ・Ｅメールでお申し込みください。 ② 代金は本の送付時に同封する振替用紙でお近くの郵便局からお振込みください。 ③ 句友にプレゼントなさるときは、あなたからの贈り物であることを明記してご指定の場所にお届けします。青森県文芸協会出版部〒037-0058 青森県五所川原市錦町1-114 TEL 0173-34-8133／FAX 0173-35-8414 mailto:aa005000@a-bungei.co.jp

季語、歳時記、季重なりについて

	質問	季語とはどういうものですか。
	回答	季語は単純に言えば、四季を表す言葉です。例えば「桜」は春、「プール」は夏、「紅葉」は秋、「雪」は冬の季語です。俳句には、ひとつの季語を入れることがルールのひとつです。その季語の持つイメージを旨く利用して俳句を作るようにします。季語は沢山あります。ちょっと大きめの本屋さんには、季語とその季語を使った代表作が載っている、「季寄せ」、「季語選」、「歳時記」といった本が置いてありますので見てください。
	質問	季語と現実のずれについて教えてください。先日十名程で吟行をしました。梅雨晴間の暑い日で七月八,九日　歳時記では「夏」ですが、桔梗が咲き蜻蛉が飛んでいました。秋の季語をそのまま織り込んでもよいものか、無視をして、他の夏の季語のみで処理すべきか、句会でも結論がでませんでした。
	回答	俳句の季語は、長年の積み重ねの中で四季と新年とに分類されています。また、春夏秋冬の暦上の切り分けと、実際の季節感とはどうしてもずれが生じます。また、日本の南と北とでは寒暖の気候の差も大きくあるのが現状です。お問合せの場合は、特に暦上夏であるから夏の季語を用いないとならないということは全くないと思います。俳句の場合、暦上の春夏秋冬を詠むのが目的ではなく、各々の季語の持つ季感とその背景を詠みこむことに意味があると思います。
	質問	「栗羊羹、栗落雁、栗饅頭」「栗色」「桜模様」などは季語でしょうか。
	回答	「栗羊羹、栗落雁、栗饅頭」などは、いずれも一年中あるものですので、俳句の季語としては扱えないと思います。同じ栗羊羹にしても「新栗の羊羹・・・」などと、季節がはっきり分かるように表現すると良いと思います。また、「栗色」「桜模様」など間接的な表現では季語にはなりません。
	質問	「きがさなり」の句と言われました。どういう意味でしょうか。
	回答	「季重なり」といって、一つの俳句に季語が二つ以上入っている俳句を指します。原則として、一つの俳句に季語は一つで作るのがルールの一つです。仮に二つの季語が使われていたとしても、そのどちらかに、明らかに焦点が絞られていれば、必ずしもだめな作品とは言いきれないこともありますが、初心者の方の場合は、季重なりの句は避けた方が無難です。逆に句に季語が一つも入っていない場合は「無季」と言います。無季の作品もルール違反です。季語が適切に用いられているかどうか、チェックする習慣をつけてください。
	質問	季語の中で達磨忌，近松忌，漱石忌，横光忌等のように「・・・忌」が多くありますが，どういった俳句の時に使うのでしょうか。例えば，芭蕉忌の場合は12月12日，蕪村忌の場合は12月25日ということですから，その日にちの意味と全く同様に使用してよろしいでしょうか。
	回答	有名な俳人や作家などの忌日は季語としてすっかり定着しています。それぞれの亡くなられた日ですから、日にちと全く同じ使い方とは多少違ってきます。これらの季語を用いる場合は、その人の功績、生き様、印象などとどこか少し関わりのある内容で作句されると良いでしょう。ただし、その人の説明的な内容に終始してしまうと句に深みが無くなりうすっぺらな印象を与えてしまいますので注意が必要です。
	質問	「ルミナリエ」は神戸ではすっかり定着しているのですが季語として使えますか。
	回答	電飾で通りを色取るルミナリエは東京などでもやっていますが、今の所、それだけで季語としては扱えないように思います。俳句の季語として定着するかどうかは、もう少し年数が必要だと考えます。いずれ代表的な作品などが発表されて、年末年始にかけた冬の季語になるかもしれません。
	質問	荒南風・黒南風・白南風とありますがそれぞれ微妙な違いが在ることと思います。その違いを教えて戴きたいと思います。それとフェーンは春の季語との事ですが我々の住むところ（北陸）では台風のくる今頃から良くあるのですがどうにもならないものでしょうか。
	回答	黒南風は、梅雨時の湿った感じの南風で、空の暗い感じを黒でたとえたものです。白南風は、梅雨明け後の乾いた感じの南風で、空も明るい印象を与えます。荒南風は、強い南風のことです。フェーン現象は春との事ですが、大きな季語選には載っているかも知れませんが、春に定着はしていないと思います。フェーンと他の季語を組み合わせて作句されると良いと思います。
	質問	歳時記は母のものを使っています。（合本俳句歳時記　新版　角川昭和４９年初版発行平成６年３８版発行）これは少し古いのでしょうか。
	回答	歳時記は毎年買いかえるようなものではないと思いますが、同じ歳時記でも版が変わると、季語の一部や例句が多少変わっている場合もあります。また、使いなれたもの以外の歳時記なども時折見てみるのもよいと思います。書店などに行ったついでにご覧になって、自分に合ったものがあれば購入されたら良いと思います。
	質問	「余寒」の季語の使い方が良くわかるような俳句の例句を紹介してください。角川書店の歳時記にある以外にです。
	回答	例句は、お持ちの歳時記の他、書店や図書館などで他の季寄せ、歳時記などをご覧になると良いとおもいます。萬緑の作家の作品の中からいくつか、拾ってみました。駅余寒寄せ合ひて置く旅鞄　　飯田誠造陽かげりて馬身じろぎし余寒かな　橋本竹生一語にも付き合ひ余寒修道女　中村草田男
	質問	「秋の声」という季語の使い方が良く分かりません。
	回答	秋声（しゅうせい）、秋の声とは、具体的な人の声ではなく、秋になって、雨風やすべての物音が心に染み入るような響きを持つと言う心理的な意味合いの強い季語です。日本人の季節に敏感な繊細な気持ちを代弁する季語です。

切れ字について

	質問	切れ字とは何ですか。
	回答	最も代表的な切れ字は、ＸＸＸＸやの「や」、ＸＸＸかなの「かな」があります。切れ字の役目は、その前の語句の意味を強調したり、俳句を読むときにそこで一瞬息をついて、その語の持つ意味や印象をより鮮明にするなどの働きがあります。五七五を一章で表現してしまうと、やや締まりのない感じにになってしまう嫌いがあります。「や」「かな」などの終助詞に限らず、活用語の終止形・命令形などの類い、名詞なども、一旦そこで切れる場合は、広い意味ではそれらも切れ字と言えます。冬の水　/　一枝の影も欺かずも冬の水で一旦切れていると言って良いでしょう。

旧仮名遣いについて

	質問	俳句では旧仮名遣いをする必要がありますか。普通の仮名遣いではいけないのでしょうか。
	回答	俳句も日本の伝統文学の一つとして、伝統の流れの中で、多くの結社は旧仮名遣いを用いています。萬緑も旧仮名遣いを採用しています。おなじ発音の「い」と「ゐ」、「お」と「を」でも、微妙に意味合いや感じが違います。そういう、日本文学の豊かさ繊細さも大事にしているという意味もあると思います。
	質問	旧仮名遣いが良く分かりません。どう覚えれば良いですか。
	回答	最も多い例が、「あいうえお」が「はひふへほ」になる場合です。例えば、現代仮名遣いでは、「伝える」「伝えて」は旧仮名遣いでは「伝へる」「伝へて」となります。あとは「いる」「おる」は「ゐる」「をる」になります。他に、「え」と「ゑ」などに注意してください。次第になれてくると思います。旧仮名遣いがはっきりしない場合は、国語辞書を引くとすぐ分かります。例えば、「伝う」で引くと、先頭に、つたふ　あるいは　ツタフと読みが小さく出ています。この場合は旧仮名遣いの対象ということになります。
	質問	投句規定の一つに「旧仮名遣い」によることとありますが、俳句というものの歴史を想うとき「当然なり」とは考えるものの、一方で今後の歴史的発展を考えるとき、何故？とも思います。いかがでしょうか。
	回答	伝統の流れの中で、多くの俳句結社は旧仮名遣いを用いています。旧仮名のもつ微妙な意味や雰囲気と日本文学の豊かさ繊細さを受け継いでいるという意味があると思います。萬緑の投稿にあたっては、現代仮名遣いで投稿されても、掲載時には旧仮名に訂正されて載ることになります。おっしゃるとおり、今後の俳句の発展や普及を考えると、旧仮名への馴染みの問題や、日常とは離れた難しさ等があり、ひとつの障壁となるかも知れません。現代仮名遣いを用いている俳句結社もあると思います。萬緑では、現時点では、現代仮名遣いの採用の動きはありません。少し長い目で見たとき、自然な流れの中で、俳句に現代仮名遣いが採用されることも、ありうるかもしれません。

俳号について

	質問	俳号は自分で勝手につけてもいいのでしょうか。
	回答	俳号は俳句を発表する際に使う名前のことですが、自分でつけてかまいません。俳句をはじめて、師についた場合など、師から名前をつけてもらう場合もあります。もちろん本名をそのまま俳号としてもかまいません。
	質問	俳句を始めて，まだ間がない者です。句会に参加したり，カルチャーセンター等で教えて下さる師もいません。そのような場合，俳号は入会した結社の主宰に付けて戴くことはできるものでしょうか。もし自分で付ける場合は，何をもとに付けるとよろしいでしょうか。ずっと使うものですから，慎重に考えて付けなくてはと構えてしまいます。
	回答	結社の規模や慣習にも寄ると思います。主宰に数十人といった結社であれば、主宰と良くお話になる機会もあると思いますので、お願いすれば考えていただけるかもしれません。萬緑の場合は、会員が全国に千数百名おりますので、主宰から付けてもらうということは先ずありません。先ず、本名でやられたらどうかと思います。多くの場合、姓は本名です。名前は自分でなにかこだわりのあるものや好きな字などを持ってきても良いかもしれません。一度つけたら、変えられないと言う訳ではありません。主宰とまでは行かなくとも、それぞれの地域の先生格の先輩等ができたら、相談されてみるのも良いかと思います。

俳句を始めるにあたって

	質問	句会等では添削を受けたり、俳句の基本を勉強することが出きるのですか。
	回答	句会にも数名から十数名程度で開催される小規模のものから何十人、百人を超えるようなものまであります。各俳句結社でも、様々な句会を様々な形態で開催していると思います。萬緑の場合、各支部ごとにも句会を開催していますが、これは、前者の小規模レベルの句会に該当し、その句会の中の指導者が、句会に提出された句に対していろいろとコメントを述べたり、添削をする機会も多くあります。また、月一回萬緑句会を東京地区で開催していますが、こちらは、出席者が七十名程度になりますので、多くの作品に触れる事はできますが、一句一句に対する指導や添削は時間の都合上無理なのが実態です。
	質問	添削コーナー楽しく拝見させて頂いております。俳句らしきものを始めて４ヶ月程が過ぎました。年上の人に「俳句は簡単、誰にでも出来る、若い人が居ないので是非君に会に入って欲しい」と誘われました。「簡単と言われましても　何も分らないので　少し勉強してみてから考えて見ます」とお答えしましたが、俳句は本当に難しいです。俳句に関わって居られます皆様に尊敬と恐れを感じて居ります。
	回答	俳句を趣味としている年代は、やはり高齢層が中心のようです。一般的に言って、３０代、４０代、５０代でも若手の部類に入ります。句に多少の不慣れや破綻があっても、若さという感性や題材が、高齢層への良い刺激にもなります。誘っていただく方がいらっしゃるのでしたら、是非チャレンジしてみてください。句会などで多くの句に接する事で上達も早いはずです。
	質問	来月から俳句を始めようかと考えている者です。次の句らしきものを作った所、ある人からこれは俳句になっていないとの指摘を受けました。「虫の音に交じりて入道（雲）頭掻き」今年の異常気象により、虫の音と入道雲が入り混じったことがこの句となりました。どの様なことが俳句になっていないのか、もし悪ければそれをどの様に直せば「俳句」となるのかでしょうか。小生に俳句を始めて見る素養があるのか判断したいのですが。
	回答	虫の音に交じりて入道頭掻き伝統俳句（有季定形俳句）の最も基本的な約束事は、季語（季節を表す言葉）が原則として一句の中にひとつ入っていること、原則として五七五の十七文字でリズムを整えることです。この句の場合、十七音はきちんと守られており句の形は良くまとまっています。次に季語ですが、虫の音という秋の季語が入っています。入道だけでは、入道雲のこととは分かりません。入道というと出家・剃髪して仏道にはいった人のことを指します。そうなると、句の意味というか背景が読み手には伝わってこないところが難点です。 ↓ 虫の音に交じりて夏雲頭掻きとすると、虫の音に交じりて夏雲までは意味が少しはっきりしてきます。ただし、虫の音というと季語としては夜のイメージが強いために、やや不自然さを覚えます。また、頭掻きという下五が読み手には異常気象でおかしいという作者の気持ちは伝わってこないと思います。原則として一句に季語はひとつですが、この句のように季節の変わり目を句にするときなど、季語が重複して入ることがあります。どちらかに焦点が絞りきれていれば必ずしも季重なりが駄目だとは言い切れません。 ↓ 秋暑し虫の音細く細くなりなどと、実際に見たり感じたりしたことを消化させて、一句にまとめられるようになると良いと思います。俳句をはじめるにあたっては、書店で売っている俳句の入門書と季語を載せた季寄せ、歳時記などを買って、まず基本を押さえるところから始められる事をお勧めします。はじめて作った一句、二句で俳句の素養があるかどうか判断するのは早計だと思います。
	質問	俳句には色々な結社がありますが、作風等の違いを考えて入った方が良いのでしょうか。結社を決める時等の参考を教えて下さい。
	回答	俳句は静かなブームで、結社も沢山あります。書店で販売されている、俳句の一般月刊誌、「俳句」「俳壇」「俳句研究」などを購入されると、各結社の広告が載っています。また、それらの月刊誌には、各結社の代表的な作家の作品も多く掲載されています。各結社毎にそれぞれ特徴がありますから、ご自分の作風と照らし合わせて、結社を選択されると良いと思います。萬緑への入会も是非ご検討願います。
	質問	現在仕事を持っており，句会や吟行にはほとんど参加できません。自分一人（俳誌や通信教育等）で，句作りに励むだけでも上達が望めるものでしょうか。
	回答	句会などのグループで直接指導を受けられる事も大切ですが、時間の制約などでなかなか難しいのも現状かと思います。俳句入門、俳句の作り方などという本には、俳句の基礎的な知識や、どういう題材をどのように一句にまとめていくかなどが説明されていますので、先ず一通り目を通されると良いと思います。また、俳誌やテレビの俳句番組等で多くの句に接する事は、句作の上でも、鑑賞力を養う上でも大事な事です。私自身は通信教育を受けた事はありませんが、本などのように一方通行ではないと思われますので、有効かもしれません。教育内容を良く確かめられた上で実施を検討されてはいかがでしょうか。

作句について

	質問	不忍池と書いて、「しのばず」と読ませても良いでしょうか。
	回答	不忍池と書いて、「しのばず」と読ませるためには、ルビを振る必要があります。俳句は字数が限られた詩ですので、ルビを振って独特の読ませ方をすることがよくありますが、ルビの多用は好ましいとは言えません。限りなく通常の読み以外の読み方をさせると、際限がなくなってしまいます。出来るかぎり、ルビを振ることに頼らず作句したいものです。
	質問	『カタカナ』の使用は、句が軽くなると先輩に言われました。　どの様な注意が必要ですか。
	回答	俳句は日本の文学ですから、日本語で表現できるものを無理に横文字にするようなことは避けないといけないでしょう。日本語として定着しているもの、スキーやプールなどの様に季語としても定着しているものは特に注意する必要はないと思います。俗語とか、一部の和製英語のようにすぐに消えてしまうようなものは安っぽい印象を与えるため要注意です。一般の人に分からないようなものは避けるべきです。横文字は文字数にすると概して長くなりますから、無理な省略や略語は使わないようにしたいものです。
	質問	句が「説明的」と言われましたが、「説明的でない」句との区別を教えてください。
	回答	何々が、どうこうして、どうだ、と、対象の季語や、背景、作者の心情などを、すべて言いきってしまっているときによく「説明的」だと言うように思います。句に余韻や、読み手の鑑賞する余地の少ない句に対しての評だと思います。
	質問	句作りの時に季語が全く浮かんでこない場合は、歳時記等を開いて季語を拾い，その季語を利用した俳句を詠んでもよいものでしょうか。
	回答	眼前のものや今の思いなどを句にまとめる事が、最も実感もあり新鮮であると思います。実際の作句にあたっては、歳時記などを繰りながら、最近見たもの感じたもの、あるいは遠い日の記憶を呼び起こして句にまとめる事もあります。いずれにしても、まったくの机上での作句や想像のみでの作句では意味がない事は言うまでもありません。
	質問	俳句を始めてまだ間がない者です。諸先輩方の俳句を俳誌等で見ていますと、その背景を詠んだものばかりでなく俳句が物語になっていて奥行きのあるものが多く見受けられます。私は，まだその時の背景を詠むのが精一杯で深みのある俳句をなかなか作ることができません。どのように作句することを心がけるとよろしいのでしょうか。やはり‘年期’でしょうか。
	回答	同じ対象を、見たまま表現しても、人それぞれの個性が出てくると思います。より丁寧に観察をし、そのものの本質を捉える事が大切だと思います。自分の言葉で、自分の感じた事を素直に表現されるように心がけると良いと思います。
	質問	実際は知らない季語（特に植物など）が多く、気象や天文などに偏ってしまいます。なるべく自分の実感をもとにと思いますが、テレビの映像などを参考にすることもありますが良いのでしょうか。
	回答	俳句は、必ずしも自分の目の前にある題材だけで作るとは限りません。自分の経験してきた事柄、思い出、記憶などをたどって作句する事もあります。テレビなどの映像もそういうヒントになると思います。ただし、あまりなじみの無いものを映像だけで捉えるのは限界があるのも事実だと思います。
	質問	1.真夜中一時を言う場合二十五時は字数が少なくて便利と思いますが、同様に夜中の十二時を言う「二十四時」の表現も俳句では不適切なのでしょうか。 2.また昼過ぎを言う「十三時」の表現も同様に俳句では使わない言葉なのでしょうか。
	回答	1.時間は零時から二十四時までが正式なもので、二十五時というのは、いわゆるＣＭや歌の歌詞などで用いられている造語の類で、正しい日本語とは言えないところに難があると考えます。 2.十三時は正しい日本語です。俳句の中で時間を特定して表現することは、それなりの必然性がある時に限定した方が良いと思います。早朝、朝、午前、午後、昼、真昼、夕方、黄昏、夜、真夜中など、他にも沢山時刻を表す日本語が存在するからです。また、これらの語には、それぞれに微妙なニュアンスが含まれているように思います。
	質問	数句揃えて発表するときの、題名を付けるのに際しての約束事はあるでしょうか。
	回答	何句かまとめて作品を発表する時に、題をつけるように指示がある場合があります。特に題名の付け方に決まりはありませんが、その数句が一貫したテーマであれば、そのテーマあるいはそれにふさわしい題名にされると良いと思います。雑詠句の場合は、もっとも中心となる作品、あるいは作者が好きな作品の中の季語や言葉を抜き出して題名にされると良いと思います。

萬緑の運営、萬緑誌への投稿、萬緑会員になったら、同人とは　　

	質問	萬緑会員になったときの毎月の投稿要領について教えてください。１.投句の締切日は毎月何日でしょうか。２．兼題はありますか。３．投句の際の封筒の大さは決まっていますか。
	回答	１.投句の締切日は、毎月月末発行所必着です。２．兼題はありません。当季雑詠です。その季節の作品が良いでしょう。３．投句の際の封筒は通常の大きさのものを使用して下さい。発行所の開封時の作業のために、必ず一重の封筒を用いるようにして下さい。萬緑誌の巻末に付いている投稿用紙にも投稿要領が載っていますので、投稿前に必ず目を通してください。
	質問	会員になれば吟行や句会への参加は義務となるのでしょうか？
	回答	萬緑会員になっても、句会や吟行への参加は義務ではありません。萬緑誌だけを購読されている方も会員です。萬緑誌の巻末に投稿用紙がついています。毎月１回５句の投句で、この分は添削はありませんが、選者の選を受けて、萬緑誌に作品が載ります。
	質問	萬緑に入会しました。添削を受けた句でも、【1】萬緑の「毎月の五句」として投句しても良いのですか？【2】萬緑の「特別作品募集」の三十句にいれても良いのですか？　　　【3】「毎月の五句」に投句した句を「特別作品募集」出しても良いですか？
	回答	【1】かまいません。【2】かまいません。【3】特別作品は未発表の句に限られていますから、毎月の五句に投稿した句を特別作品には出すことは出来ません。
	質問	萬緑に入会した場合添削指導を毎月とか決まった形でうけられるのでしょうか。毎月投稿した五句は添削をうけられるのでしょうか。
	回答	萬緑には、全国に支部があり、支部毎に句会や吟行などを定期的に行っています。支部の句会等に参加されると、指導者から、句会で発表した句について、総評や、添削を受けることが出来ます。また、会費一回1000円で10句以内で担当同人との間で、郵送による添削指導があります。毎月の五句の投稿のについては、毎月、1000人近くの投稿がありますので添削指導は行っていません。選者による選を受けるのみです。
	質問	「萬緑」の俳句誌に毎月掲載される作品は、 ①誰がどの様に選句するのですか ②掲載順序は優劣順なのですか ③投句する人は全員「同人」なのですか
	回答	①会員の作品は選者が選句します。最も実力のある同人の中から選者が選ばれています。現在は横澤放川が選者の任を務めています。 ②会員は例月５句投句をします。選者の選により、４句以上掲載される場合は、その中でのより優れた順に掲載されます。３句以下の掲載になったときは、都道府県別に並びます。 ③一般の会員の方も投句します。
	質問	同人の定義を教えてください。
	回答	同人とは一般的には、「同好の士」、「仲間」という意味で、同好の士が集まって雑誌等を発行する場合、同人誌と呼ばれます。萬緑では、初めは一般会員として入会します。欠詠（投稿を休むこと）がなく、毎月の投稿で優秀な成績を数年間続けるなど、活躍が認められると同人に推挙され、同人として同人会の一員となります。同人の中から、萬緑誌の編集、発行、運営、各支部での長の役などが選出され、萬緑の活動を各方面から支えています。

俳句の投稿、添削について

	質問	投稿には普通の、ご挨拶のなどは書いてはいけないのでしょうか
	回答	作句した対象や動機などを書いていただいて構いません。又、季節のご挨拶など書いていただいて楽しく拝見させて頂いています。当方からは時間の都合上ひとつひとつにご返事は出来ませんがご了承ください。

	質問	俳句添削への投句は、萬緑の会員であることが条件なのでしょうか。
	回答	俳句投稿・添削のページは、初心者の方のためのページで、萬緑会員以外の方の投稿もお待ちしています。通常、投稿の受信後一週間以内に返信しています。
	質問	俳句添削のページで掲載される作品は、添削無しで載った句が優れているという事でしょうか。
	回答	添削をしている句の方が劣るという事はまったくありません。句の内容次第です。少し表現や見方を変えるとぐっと良くなる作品も多くあります。他の言い方をすると、添削無しの句でも、俳句としての欠陥はなくても内容は平凡だということもあります。又、作者しか分からないような景色、状況、心境の場合は勝手に添削する事は不可能です。添削の有無で俳句の善し悪しは一概に決められません。
	質問	添削指導を受けるとき、同じ句を数社にお願いしてもいいのでしょうか。
	回答	はじめは特に問題はないと思います。結社により、また個人により俳句の受け止め方、添削手法などにその特徴がありますので全く同じ感想は返ってこないと思います。最も自分に合う添削を選択されると良いと思います。但し、その後もずっと同じ句をあちこちへ出されるのはあまり良い方法とは思えません。いろいろな感想を受け取ると迷われる事になりますし、添削する側も投稿者の事を考えて最善を尽くしていると思うからです。
	質問	俳句添削のコーナーに、今月の投句(３句）を致しました。今月はもう投稿できないのでしょうか？１回千円（十句まで）の添削指導は郵送でとＱ＆Ａのコーナーに書いてありましたが、どの様にすれば宜しいのでしょうか？
	回答	俳句の投稿・添削につきましては、一人の方に付き月1回まで、１回に付き３句までと制限させていただいていますが、現在一ヶ月平均５０通の投稿や問い合わせなどがあります。ホームページへの投稿・添削、Ｑ＆Ａ、問合せに対するご返事は現在管理人ひとりで対応しています。投稿句に対して感想や添削を実施し、ホームページへ掲載する作業量は今のところ精一杯の状況です。俳句の初心者の方々を対象に俳句に親しんでいただくのが主旨で、皆様の大切な投稿句一句毎に丁寧にお返事を差し上げるために、投稿回数の制限を設けさせていただいております。ご理解の程よろしくお願い致します。郵送による有料の添削指導は、萬緑会員の初心者を対象としたものです。萬緑に入会されますと、萬緑誌に投稿要領が載っています。
	質問	習っている結社の月刊句集に投句をしています。萬緑のメールで添削して頂いた句を使っても良いのでしょうか。
	回答	萬緑のホームページで添削した作品も、もともとの原作者の作品に違いはありません。文面からだけではよく分かりませんが、他の結社に所属されており、そこでの先生方の指導を受けられているとした場合は、それらの先生方のご意見を第一に尊重しないとならないと思います。
	質問	添削を受けていますが、添削後の俳句を自分の作品として発表したり、新聞などへ投稿してよいものですか？
	回答	人の作品を真似たり盗作したりすることは言語道断ですが、添削を受けた句は間違いなく原作者本人の作品です。添削の内容に合点がいった場合は、自分の作品として発表することに何ら問題はありません。
	質問	俳句に興味を持ちはじめたのもつい最近のことで、１７文字にするのが精一杯なのですが、添削指導を一度受けてみたいと思うようになりました。俳句投稿コーナーへの欄には、ただ俳句だけでいいのでしょうか。それとも説明を書いた方がいいのでしょうか。
	回答	ふつう、俳句の場合は、説明文はつけないで鑑賞するものですが、初心者の方で、添削を受ける場合などは、どのような風景を、どのような心情を表したかったなど、簡単に書いていただいたほうが良いかもしれません。説明をつけるかどうかは、自由です。気軽に投稿してみてください。

萬緑ホームページの運営、管理人について

	質問	この萬緑のホームページの俳句添削や、質問に対する回答はどなたが担当し、どのように運営されているのでしょうか。
	回答	管理人の自己紹介を致します。森　高幸　昭和２９年生まれ、昭和５６年萬緑入会、平成元年より萬緑同人。俳句の添削やご質問に対する回答とホームページの更新を担当しています。添削、回答に当たって、難題に直面したときは、萬緑運営委員会の先輩同人諸氏の力も借りつつ運営しています。この他にも、ホームページの管理人に対する問い合わせ等いくつかいただいています。近々管理人のページを追加する予定です。